この本では、たのしい動物のお話を三話収録しました。「ねずみのよめいり」は日本の昔話として有名ですが、インドなどの国でも語りつがれています。「ねことねずみ」「ろばとおおかみ」は『イソップ物語』に収められているお話です。どのお話も、動物たちが失敗したりする姿がユーモラスですが、わらってばかりもいられません。人間だって、この動物たちとおなじようなことを、しでかすものですからね。
ネズミのふうふは、年ごろになったかわいいむすめのために、「せかい一のおむこさん」さがしをはじめます。お日さま、お月さま、くもさんにかぜさんと、たずねあるいていきました―。
かわいいむすめのために、せかいいちのおむこさんをさがしはじめたねずみふうふ。せかいでいちばんえらいのはだれ?
A fairy tale. Long time ago, in an old house, a baby girl was born into the mouse family. Soon the baby grew up to be a beautiful girl. Her...
むかしむかし、ねずみのおとうさんが、ひとりむすめのために、せかいいちのおむこさんさがしのたびに出ました。はじめにあいにいったのは、おひさまでした。でも、おひさまにはくもをしょうかいされ、くもにはかぜを、かぜには...。さてさて、せかいいちのおむこさんとは?
ねずみのよめいり
かわいい1人娘にふさわしいのは誰? 今も昔も、親が子の幸せをを想う気持ちは同じ。ねずみ村の村長は、世界一りっぱなお婿さんを求めて、海へ山へとさがしまわります。そして、とうとうとうとう見つけたお婿さんは......!? インドなど世界のあちこちに似たお話が伝わっていますが、この『ねずみのよめいり』は、我こそは世界一という、自信たっぷりのお婿候補たちがおかしく、また、ねずみの娘の恋心もかわいい山下明生版です。
The father mouse decides that it is time to find a husband for his daughter.
ねずみのお父さんはかわいい娘のために、世界一のお婿さんを探すことにしました。まず、お日さまに会いにいきますが......。
こまったなぬしどんは、おかみさんとそうだんしたと。「このよでいちばんつよくてりっぱなあいてといったら、おひさまのほかにおるまい。わしがおひさまにあって、はなしてこよう」なぬしどんは、おひさまをおいかけて、にしへにしへといそいだ。
The father mouse decides that it is time to find a husband for his daughter.